七つ屋志のぶの宝石匣 [読書]
面白かったです。
『宝石×質屋』の混ざり具合がいい感じ。
多分、作者さんが宝石をお好きなんだと思うけれど。
物語が始まって早々、レッドベリル・ジルコン・アウイナイト・アレキサンドライトなど、宝石がすごく好きな人しか知らないであろう(普通のお店では絶対に出会わない)石が登場するあたり、超マニアック。
だって殆どの人は、「エメラルド」は知っていても、「レッドベリル」という石が存在するのを知らないはず・・・。(エメラルドもレッドベリルも「ベリル」という同じ鉱物。緑色のベリルがエメラルド、赤色のベリルがレッドベリル。ちなみに水色のベリルはアクアマリン、ピンク色のベリルはモルガナイト、透明なベリルはゴッシェナイトと色によって宝石名が変わる)
裏表紙の折り込み?には、物語に出てくる宝石のカラー写真も載ってて、実際どんな色をしているのかがわかるようになってるのも、親切な心遣いだなーと思う。
ただ、「宝石」だけなら宝石好きな人には興味深いけど好きじゃない人にはつまらないだろうし、「質屋」の人間ドラマは面白いけど他に何かエッセンスが欲しい気がするから、どちらか一方では面白い作品にはならないんだろうなーと思った次第。
作者さんが織りなす「宝石」と「質屋」の魅力的な組み合わせ方がホント絶妙。
そしてネットでタイトルを検索すると、質屋の方が読後の感想を書いてるのをいくつか見かけました。やはり自分の仕事が取り扱われていると気になりますよね。
2014-12-23 15:51
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